吉田佳右第一三共社員「世話になった会社への裏切り」メタノール持ち出し容疑

daiichi sankyou

 

東京都大田区のマンションで1月、妻に有毒性の薬品「メタノール」を飲ませて殺害したとして逮捕された、製薬大手「第一三共」の研究員吉田佳右(けいすけ)容疑者(40)の捜査が続いています。

 

この記事では、吉田佳右容疑者の職場である「第一三共」と、吉田佳右容疑者との関係性について探っていきたいと思います。

 

吉田佳右大学院「メタノールの扱いはお手のモノ」第一三共社員事件

吉田容子学歴「関西の有名大学に通ったリケジョ」メタノール中毒死

吉田佳右犯行動機「別居するほど詰んだ嫁への不満」妻メタノール中毒死

吉田佳右イケメン画像「見ようによっては役者の顔」第一三共社員の不祥事

 

 

【追記】第一三共入社の志望動機「薬で人を救いたい」

9月21日の『週刊文春電子版』で、吉田佳右容疑者の第一三共入社当時の意気込みが明かされました。

bunsyun(出典:週刊文春電子版 より)

「薬で人を救いたい」

「研究で多くの人に貢献したい」

そう志望動機を語り、念願かなって07年に第一三共に入社を果たす。

「武田薬品やアステラス製薬などは研究施設が地方にあることが多い中、第一三共は品川が中心。そのため人気も高く、入社は簡単ではない」(第一三共関係者)

北海道大学大学院を卒業後、入社することすら難しいとされる「第一三共」を志望した吉田佳右容疑者の、当時の意気込みの高さが窺い知れます。

吉田佳右は第一三共社員「実験に欠かせないもの」メタノール持ち出し権限あった

吉田佳右容疑者の「第一三共」との関わりを整理すると、

  • 2007年4月 第一三共入社 研究員として新薬の開発を担当する
  • 2010年 同期入社の容子さんと結婚(その後容子さんは第一三共を退社)
  • 2015年 千葉大学大学院で博士号を取得 会社に謝意を表している
  • 2018年~2020年 アメリカの大学へ博士研究員(ポスドク)として留学 会社に籍を置きながら一家で移住
  • 2022年1月 妻容子さんが変死して以来、会社に来ていない

以上のようになります。

 

※ 2015年 千葉大大学院修了時の博士論文

the study

 

the study

在学中お世話になりました、薬品合成化学研究室ならびに第一三共株式会社 創薬科学研究所の皆様に深く感謝いたします。

 

第一三共入社から、2022年4月で15年になる吉田佳右容疑者は、社内で厳重に保管され、持ち出しに関しても記録を徹底している劇薬「メタノール」を、日常的に扱っていた人物であり、業務上、倉庫から持ち出せる権限もあるほどの人物であったことが報じられています。

(出典:時事通信社 より)

東京都大田区で1月に起きたメタノール中毒死事件で、製薬大手「第一三共」の社員吉田佳右容疑者(40)が、研究開発員として日常的にメタノールを使用する立場だったことが18日、関係者への取材で分かった。    
業務上、倉庫から持ち出せる権限もあったといい、警視庁捜査1課は、事件に使った可能性もあるとみて入手先特定を急いでいる。同課は同日、殺人容疑で吉田容疑者を送検した。
関係者によると、吉田容疑者は第一三共で研究開発部門に所属し、新薬の研究などに取り組んでいた。研究では、実験などに欠かせない溶媒としてメタノールを日常的に使用している。
同社が研究施設の倉庫で管理しているメタノールは、劇物指定されている含有率がほぼ100%の原体。小さなガラス瓶などの容器で保管されており、施設の各階に設置された倉庫から実験室に運び、目的に応じ希釈するなどして使うという。
第一三共は取材に対し、メタノールを倉庫から持ち出す場合は記録簿への記入を義務付け、使った本数や量も記録に残すなど管理を徹底していると説明。実験室での使用状況も記録簿で管理しているという。無断で研究施設の外に持ち出せる状況にあったかについては、「社内調査を進めている」としている。

 

また、吉田佳右容疑者は、「メタノール」の中毒症状を呈する時間を計算するなどして、妻の容態が変化するのを見越して、放置しても怪しまれない週末を狙って犯行に及んだとも報じられています。

(出典:産経新聞 より)

会社員の妻が休日で外部との接触が乏しくなる週末を狙って犯行に及んだ可能性があることが18日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁捜査1課はメタノールの中毒症状を呈する過程を十分に把握した上での犯行とみている。

 

このように、吉田佳右容疑者は、「メタノール」について猛毒性があったことを周知の上、どのようなタイミングで社内から持ち出し、容子さんに摂取させる時間的要素までもを計算して、偽装病死を図ったことが推察されます。

吉田佳右の研究所は品川「移動30分圏内の好立地」第一三共施設

吉田佳右容疑者の自宅マンションは、報道による外観を元にした推測で、大田区西馬込にある「パークホームズ西馬込クリアコート」が最有力となっています。

apartment

 

apartment(出典:三井のリハウス HP より)

吉田佳右自宅マンション「景観がキレイな西馬込の好立地」メタノール殺害事件

 

その自宅マンションの位置を参考にし、「第一三共」の研究所との位置関係について調べてみることにしました。

 

第一三共ホームページよると、東京近郊に存在する研究所を調査すると、品川と葛西に「研究開発センター」があることがわかりました。

また、神奈川県の平塚市に「製薬技術センター」がありました。

 

(出典:第一三共 HP より)

品川研究開発センター
東京都品川区広町1-2-58

葛西研究開発センター 
東京都江戸川区北葛西1-16-13

平塚製薬技術センター 
神奈川県平塚市四之宮1-12-1

 

地図で見るとこのような配置になっています。

 

そして、吉田佳右容疑者の自宅マンションの位置を重ねてみると、品川にある研究開発センターが最も近いことがわかりました。

 

さらに、通勤手段について見てみると、バス・電車などを利用して、35分ほどで到着できる位置にあることもわかりました。

 

事件当時は、妻の容子さんとはすでに別居状態であったと報じられていることから、この自宅マンション以外の住まいで、品川研究開発センターに便利な場所に住んでいたのではないかとも推察されます。

 

【追記】

9月21日の『週刊文春電子版』で、吉田佳右容疑者の勤務先が「品川」であることが判明しました。

bunsyun(出典:週刊文春電子版 より)

製薬大手・第一三共社員で、品川研究開発センターに所属していた吉田。今年1月、大田区の自宅で妻・容子さん(40)を、毒殺した疑いがもたれている。

 

 

第一三共福利厚生「従業員の働きやすさは徹底していたが」高ストレス者は超過

第一三共のホームページを閲覧していくと、「インクルージョン&ダイバーシティ」「社員の健康と安全」などの福利厚生が目に留まりました。

吉田佳右容疑者が結婚や育児、その後の生活などで、これまで関係があったのではないかと推察される点について触れていきます。

 

こちらは、第一三共のホームページより、「サステナビリティ(社員と職場環境)」という項目内にある「インクルージョン&ダイバーシティへの取り組み」というページです。

(出典:第一三共 HP より)

 

この「インクルージョン&ダイバーシティへの取り組み」の項目の中に、さらに「日本国内の多様な働き方を支援する主な制度・施策」という項目があり、「子育て支援」に関する規定がありました。

(出典:第一三共 HP より)

日本国内の多様な働き方を支援する主な制度・施策

子育て支援
男女ともに、子育てをしながらも、能力を最大限に発揮してキャリア形成ができる環境づくりを進めています。

育児休業
生後1年に達しない子どもを養育している場合、最長で子が2歳に達する前日まで取得することができます。2022年10月からは、法改正に合わせて、延長前の休業が2回に分割可能となるだけではなく、それに加えて、出生後8週までに2回に分割可能な4週間を上限とする出生後育児休業(産後パパ育休)も取得可能となります。

短時間勤務制度(定時間制・フレックスタイム制選択可)
小学校4年生の年度末までの子どもの養育をしている社員は、一日の勤務時間を短縮することができます。

子の看護休暇
小学校4年生の年度末までの子どもが病気・ケガをした場合など、15分単位で年間10日間まで取得できます。

事業所内保育所「KIDS GARDEN」(日本橋・品川・平塚)
保育所待機児童への支援策として事業所内保育所を設置しています。
■常時保育:入園待ちの生後57日目~就学前の社員の児童が入所できます。
■一時保育:普段預けている保育園・幼稚園が休みの場合などに利用できます。

 

吉田佳右容疑者は、2010年に同期入社の容子さんと結婚し、その後長男(時期は不明)を授かっています。

この結婚・育児を境に、第一三共の “働き方” の制度を利用して、研究と家庭生活を維持してきたものと推察されます。

 

こちらの制度・施策は2022年のもので新しくはありますが、おそらく、吉田佳右容疑者の時にも、類似の制度・施策はあったものと推測します。

第一三共には、男性の育児休業や、小学4年生までの子を育てるための短時間勤務制度など、充実した子育て制度があることがわかります。

 

次に、同じく「サステナビリティ(社員と職場環境)」の項目にある、「社員の健康と安全」というページを見ていきます。

(出典:第一三共 HP より)

こちらのページでは、従業員の健康保持・増進について、細かな評価指標が設けられていることが公開されています。

 

【VOICE】従業員の健康保持・増進に関する評価指標の設定

当社グループでは、社員が健康障害の予防を目的とした自律的な取り組みを実施する環境を整備することにより、社員の行動変容を促し、結果として将来的な健康障害の発生を防止することができると考え、安全衛生活動を推進しています。
具体的には、社員の健康保持・増進に関する評価指標・目標値を設定しPDCAを実践しています。
2021年度からは社員の生産性向上を目指し、健康保持・増進に係る新たな評価指標を設定し、目標達成に向けて保健指導や社員啓発などの取り組みを強化し、さらなる健康経営の推進を図っています。

 

その細かな設定項目の中に、「高ストレス者率」という項目があり、基準値が4.0%(2020年度)であるのに対し、2021年度実績では、「5.0%」と1.0&オーバーしていることがわかりました。

(出典:第一三共 HP より)

このことから、第一三共は、従業員約16,500人の中に、およそ165人の「高ストレス者」を抱えていたということになります。

この165人の中に、吉田佳右容疑者がいたということは想像できます。

 

また、週刊誌の報道によると、吉田佳右容疑者の妻容子さんが亡くなった時期である、2022年1月頃から、第一三共社内では、吉田佳右容疑者が「要注意人物」となっていて、部長付で異動になる予定であったことがわかっています。

(出典:FRIDAYデジタル より)

「第一三共」社内で吉田容疑者は、問題視されていたようだ。

「(容子さんが亡くなった)1月時点で、吉田さんは異動になっていたんです。部長付でね。要注意人物とみられていたんですよ。警察は捜査を進めていたようですが、本人が関与を否定していたため会社は解雇できなかった。会社には来ていませんでしが、雇用は続いていたんです」(同社社員)
「解雇」になり得る案件として、すでに第一三共内では動きがあって、しかし吉田佳右容疑者の “関与否定” があったため、9月16日の逮捕まで時間がかかったということになるようです。
第一三共が、プレスリリースで、「警察の捜査に全面的に協力し」と言及していた背景には、解雇できずに時間だけが過ぎていた吉田佳右容疑者への不信感なども込められているようにも見えてきます。

 

当社社員の逮捕に関するお詫び

警察の捜査に全面的に協力し、事実関係を確認した上で、会社として厳正に対処するとともに、より一層社員の指導を徹底します。

 

吉田佳右容疑者の黙秘が続き、捜査の進展が困難化を極めています。
第一三共内でも、「メタノール」の持ち出しに関する調査が並行して行われているところです。

【追記】吉田佳右社内での様子「伸び悩んでいた秀才」

9月21日の『週刊文春電子版』で、第一三共社内の吉田佳右容疑者の様子の変化について明かされました。

 

bunsyun(出典:週刊文春電子版 より)

会社でも浮いた存在に

会社でもやや浮いた存在になりつつあったようだ。

「他人とコミュニケーションを上手く取れなくなっていた。彼の年齢・キャリアなら、もっと上の地位でもおかしくないが、足踏みしていた」(前出・吉田の知人)

吉田はいつしか、かつて抱いた「薬で人を救う」との志とは真逆の計画を、思い浮かべていた。そして、勤め先にある研究所で、メタノールを手に取ったーー。

「第一三共」社内で、吉田佳右容疑者は徐々に出世に焦りを来して、うまくいかなくなってきたことを他人のせいにでもしていたのでしょうか。

その矛先が、妻の容子さんであったのかもしれません。

 

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